私は、アイルランドでビザスポンサー付きのソフトウェアエンジニア職をゲットした。約6ヶ月、100社以上応募したこの記録、誰かの役に立てることができたらな、と思うので、残す。
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今回の記事では、海外就活をする中で準備したことをシェアする。
LinkedInの活用方法
海外就活をするならば、これはマスト。アカウントは必ず作ること。オンラインCVという感じで、今までの経歴や資格などをプロフィールに載せることができる。このプロフィールをリクルーターが見て、スカウトしてきたりする。私も何回かスカウトの経験がある。
そして、コネクション機能があって、人をフォローすることができる。
このコネクションが実は大事
実は、(噂によると)500コネクション以上いると、LinkedInのアルゴリズムに乗っかることができて、リクルーターの目に留まりやすいのだとか。これを達成するために、私はひたすらコネクションをアイルランド在住のソフトウェアエンジニアとリクルーターに申請しまくった。
おかげで、今は500人を超えたけど、ほとんどが面識のない人。
最初は、知らない人にコネクションを送るのは勇気が必要だったけど、大体慣れてくるとどうでもよくなる。念の為、同じ人に何度も送るのを防ぐために、名簿にして管理していたけれど。でも、大体は承認してくれて、応援もしてくれる優しい人たちばかり。
ただ、プレミアムアカウントじゃないと、コネクションを送れる人数に制限がかかった気がする。
ちなみに私は就活期間中、プレミアムアカウントに入ってた。就活がうまくいっていなかったので、少しでも確率を上げるために。でも正直、プレミアムアカウントだから、就活しやすかった、とかいうのはなかったので、別に入ってなくてもよかったかも。
あとは、インタビューの予定が入ったら、面接官とかもコネクションを送ること。第一印象を少しでも変えられるかもしれない。という望みを持ってガンガン送っていた。
CVを作成するコツ
私は以下のテンプレートを使った。とりあえず1枚に文字をたくさん書く必要があったので、シンプルで、たくさん書けそうなものにした。CV templateで調べるとたくさん出てくるけど、2列に分割してあるタイプより、以下のような1ページ丸々使えるタイプのが文字がたくさん入れられる気がする。
なぜ文字をたくさん入れる必要があるか、というと後ほど説明する。

意識した点は以下。
- 成果を数値を含めて書くこと。
- アピールできる点があれば、どんどんアピールをすること。
- 応募する仕事ごとに、CVをアップグレードすること。
企業は特にデータ、数値を重要視するので、めちゃくちゃ使う。過去のプロジェクトを思い出して、数値・データ化しておこう。
日本で働いていた会社は、有名な製品を開発していたので、それをあらゆるところに書いて、アピール。PDFなので、リンクも貼れる。github、LinkedIn、前働いていた会社のリンクなども貼った。これもアピール。
一旦CVができたら、誰かにCVレビューをしてもらうとよい。それは後ほど説明する面接対策で説明をする。
そして、何より一番重要なのが、応募する仕事ごとにCVをアップデートすること。
企業は大量のCVを捌くために、CVがどのくらい募集要項とマッチしているかを計算するツールを使っている。それで、マッチ度の高いCVから順に候補者へ連絡をする。そのため、ツールで上位にランクインするように工夫が必要。
この対策は、ATS checker toolを使うと可能。ググるといっぱい出てくる。これらのツールを使えば、募集要項とCVを読み込ませるだけで、どのキーワードがCVに足りないか、というのを計算して教えてくれる。けど、ほとんどが有料。
その中でも、少し不具合があるけど無料で使えるこのサイトがおすすめ。私はこのサイトを愛用していた。

このサイトでは、CVに足りていないキーワードを教えてくれる。そして、CVと募集要項のマッチスコアを教えてくれる。私は、これが70点以上になるまで、CVを作り込んだ。このように、キーワードをできるだけたくさん入れる必要があるため、文字がたくさん書けるテンプレートにした。不具合で、読み込みが遅かったり、すでに組み込んだキーワードが表示されたり、たまにおかしい動きをするけど、
これをやり出してからは、3,4社応募して1社返事が来るまでには成長した。
ちなみに、キーワードを入れたすぎて、CVに嘘を書くのはやめよう。突っ込まれると崩れる。ただ、チートとしてよくやっていたのは、使用したことないツールやプログラミング言語は、Beginnerレベルで触ったことはある。とCVには書いていた。事前にHelloWorldぐらいのことはやっておけば、嘘ではない。
あとは、CVをLinkedInに載せてる人が結構いるので、そういう人のCVを参考にするのもよい。
余談:カバーレター
CV以外にカバーレターを提出できる会社も多い。これは、どれだけ御社に働きたいか、スキルがマッチしているかをアピールするためのもの。
最初の方は、頑張って書いていたけど、最後の方はもう書かなくなったな・・。というのもこれ書くの結構時間かかるし。どうせATS toolにまとめてかけてるんだろうな、と思ったらCVだけで十分かなと思うようになってしまった。
でも、めちゃくちゃ志望度が高い会社であったら書いた方がいいのかもしれない。
GitHubの整備
GitHubをもっていれば、今まで作ったプロジェクトをコミットしておこう。各プロジェクトの説明を簡単にしておくとよい。
見てくれるリクルーターは少ないけど、見てくれた人も中にはいたので、やって損はない。
ネットワーキング
海外ではコネクションとネットワーキングが大事とよくいう。なので、meetupというサイトを使って、週1で近場のIT, Tech meetupに参加するようにしていた。

夕方開始が多くて、プレゼンを聞くというもの。それ以外の時間はネットワーキング。また、ほとんどのミートアップでは、夜ご飯としてピザが振る舞われる。しかも無料。飲み物も無料。特にアイルランドは、企業が多いので、有名企業のオフィスに入れたりする。私は主にこれを楽しみに参加していた。
他には、就活の情報収集や英語の会話の練習、友達作りとか。特にビザの情報について、話をしたかったので、中東系の人をターゲットにしてよく話をしていた。人見知りで話しかけるのは苦手だったけど、彼らは本当に優しいので、なんとか人見知りが克服できた気がする。
就活に有利に働くこともある。
私が実際にあったのは、応募して書類選考で落ちた会社の人と話す機会がミートアップであった。その人が、マネージャーに話したところ、書類選考で復活して、面接に進めることができた。こういうこと、結構ある。
あと、勇気を出して開催者にも話しかけると良い。大体が人事なので、仕事募集してませんか、というとCVをLinkedInで送ってちょうだいと言われることがある。実際それで、募集を全体にかける前に先に面接を進めてくれたことがあった。
なので、meet upには積極的に参加しよう。絶対プラスになる。
面接対策と練習
面接にもいくつか種類があって、大体は以下の流れだと思う。
- Step 1Phone Screening 30min
ビデオか電話のインタビュー。
募集要項や会社についての説明。自己紹介、志望動機、希望年収なんかを聞かれる。
マッチすると、今後のインタビューステップを説明してくれる。 - Step 2Tech面接 ~2h
持ち帰りでコーディングの問題を制限時間内に解くというものがあれば、
Live Coding面接で、実際にインタビュアーがいる前で問題を解くというもの。 - Step 3Behavior面接~1h
今まで会社での成果、自分自身についての説明を求められる。
もっと細かくいうと、Step 2, 3が入れ替わったり、Tech面接が2,3個。Behavior面接が2,3個っていうのもあって、企業によってまちまち。
私はTech, Behavior2種類どっちも準備した。
Tech面接
持ち帰りで解く問題や面接官を目の前にして解く問題では、LeetCodeで出るような問題が多い。LeetCodeとは、競プロとかで解く問題が集まっているサイト。
私はこれのTop Interview 150とBlind 75を中心に160問近く解いた。
それぞれ難易度があるのだけど、Easyを制覇したあと、Mediumを中心に進めて行った。Hardは少しだけ。Hardが出るような企業(GAFA?)はターゲットになかったので、あまりやらなかった。ちなみにBlind 75とかGrind 75とか出てくるのだけど、これは難関企業によく出る75問とかっていう意味らしい。
とりあえず、受験時の勉強と同じように、解法を記憶する。ほとんどの問題は初見で全く解けなかった。なので、何回も同じ問題を解いて、解法を丸暗記した。そうすると、パターンが見えてきて、初見の問題でも応用力で解けるようになった。毎日毎日頑張って解いた。

持ち帰りで解くような問題は以下のサイトから出されることが多い。アカウントを作るとデモ問題が解けることが多いので、試しておくと良い。
Live Coding面接では、とにかく考えていることを口に出すことが大事。どのように解こうとしているのか、そのアプローチが見られていることが多い。実際、問題を最後まで解けなかったけど、アプローチがよかったらしく、次の面接に進めた経験もある。
これも練習が必要。友達とやったりするとよいが、私は以下のサイトを使った。
無料で、知らない人とマッチして、模擬Tech面接をやることができる。このサイトでは、他にもSystem Design面接の練習ができる。これは、たまにTech面接の一環として出てくる面接。どのようにシステムを設計するかを面接官とともに議論しながら進めていくというもの。
ちなみに、Tech面接にいえることは、他の人のインタビュー体験を調べておくこと。Glassdoorというサイトには、過去のインタビュー経験や年収を確認することができる。
私はここで、過去のTech面接で聞かれた問題などを調べて、その対策をした。実際、Glassdoorに載っていた問題がそのまま出てきたこともある。過去問対策。重要。
Behavior面接
準備はADP Listというサイトを使った。

無料でメンター(師匠のような人)にさまざまな相談ができる、素晴らしいサイト。私はこのサイトで出会った数人のメンターと、面接練習をしたり、CV、LinkedInのレビューをしてもらった。どういう仕組みになっているのかよくわからないが、とりあえず無料だし、英語と面接の練習にもなる。
私が特におすすめするのが、過去のプロジェクトを思い出して、チャレンジングだったところや難しかったところなどを自己分析しておくこと。Behavior面接では必ず聞かれるので、成果のあったプロジェクトを3つぐらい用意して、喋れるように準備をしていた。
仕事探しと応募
主にLinkedInとIndeedを使った。
アイルランドはEUから探してくるライバルがいるので、いかに早く仕事に応募できるかがキーポイント。なので、仕事のアラートはONにしよう。そして、過去24時間新規に募集しているものに絞ろう。

これを毎日チェックし、募集要項とスキルがマッチするものであればCVを作成してすぐに応募しよう。
私は、JavaScript, TypeScript, Reactでの仕事をしたかったので、最低限それが募集要項に書いてあれば、どんどん応募していた。面接練習も兼ねて、という思いが強かった。
ちなみに、応募した会社と職種は、Excelシートなんかで管理しておいた方が良い。お祈りが来たら、その職種には半年ぐらいは再応募できないけど、別の職種には応募できる。
リクルート会社に頼るのも手だけど、大きな期待はしない方が良い。現地のリクルート会社数十社CVを送り、LinkedInでもコンタクトを図ったが、いずれも返事はなし。(ちょっと人間不信に陥った。たぶんビザのせいだと思うけど。)
1件だけ返事があったのは、以下の会社。日本人向けの海外(ヨーロッパ)転職リクルート。丁寧な仕事ぶりでおすすめする。(ただし、アイルランドの仕事はあまりなくて、ロンドンとかのが多い印象)
成果
約6ヶ月、100社以上に応募した。3社からオファーをもらい、うち2社はビザスポンサーあり。最終的に1社のオファーを承諾した。
まとめ
面接のために準備していたことなどをシェアした。これを約6ヶ月間、毎日勉強、CV作成、応募、練習、ネットワーキングを頑張り、100社以上応募した。
最終的に、ビザスポンサー付きのソフトウェアエンジニア職がゲットできた。参考になればうれしい!

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